朗読「物語りの道」
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夏目漱石「草枕」

(全53回朗読音声)
2006年から2007年に​朗読しました。
〔01〕山路を登りながら、こう考えた。
〔02〕世に住むこと二十年にして
〔03〕春は眠くなる。
(04) 恋はうつくしかろ、孝もうつくしかろ
(05) しばらくこの旅中に起る出来事と
(06)「おい」と声を掛けたが返事がない。
(07)「また誰ぞ来ました」と婆さんが
(08) 昨夕は妙な気持ちがした。
(09) 仰向けに寝ながら、偶然眼を開けて見ると
(10) そこで眼が醒めた。
(11) 障子をあけた時には
(12) 怖いものもただ怖いものそのままの姿と
(13) 余が今見た影法師も

(14) 恍惚というのが、こんな場合に

(15) いつまで人と馬との
(16) ぽかんと部屋へ帰ると
(17) やがて、廊下に足音がして
(18) 突然襖があいた。
(19)「失礼ですが旦那は、やっぱり東京ですか」
(20) 既に髪結床である以上は
(21)「旦那あ、余り見受けねえようだが」
(22)「どうです、好い心持でしょう」
(23)「御免、一つ剃ってもらおうか」
(24) 夕暮の机に向う。
(25) 去れど一事に即し
(26) この境界を画にして見たら
(27) 古来からこの難事業に
(28) 次に詩にはなるまいかと.
(29) 花曇りの空が
(30) またこう感じた。
(31) 寒い。手拭を下げて、湯壺へ下る。
(32) 子供の時分、門前に万屋という酒屋が
(33)   古代希臘の彫刻はいざ知らず
(34) 御茶の御馳走になる。
(35) 取り上げて、障子の方へ向けて見る。
(36) 老人が紫檀の書架から
(37) もしこの硯について
(38) 「御勉強ですか」と女がいう。
(39) 鏡が池へ来て見る。
(40) 二間余りを爪先上がりに登る。
(41) がさりがさりと足音がする。
(42) 画をかきに来て.
(43) 山里の朧に乗じてそぞろ歩く。
(44) 雨垂れ落ちの所に
(45) 和尚の室は廊下を鍵の手に曲って
(46) 鉄瓶の口から烟が盛に出る。
(47) 基督は最高度に芸術家の態度を具足したる
(48) 門を出て、左へ切れると
(49) 三丁ほど上ると、向こうに白壁の一構えが見える。.
(50) 寝返りをして、声の響いた方を見ると
(51) 二人は左右へ分かれる。
(52) 岨道の登り口へ出て、村へ下りずに
(53)(終章) 。川舟で久一さんを吉田の停車場まで送る。

夏目漱石の他作品は「作家別朗読」に公開。順次増やして行きます。
Mail:ted.kotoba@gmail.com
©️ 2016  storyroad21, Ted Hidaka
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